ある中年の女性が、クレジットカードを作ろうとしました。今まで、バイトや失業保険の収入で暮らしてきました。新しい勤め先が見つかって、少ないながらも収入が安定してきました。買い物に便利なので、クレジットカードが欲しくなりました。現金払いでは、小銭の扱いが面倒です。クレジットカードなら、財布の中にお金がない時も、銀行の通帳から後で引き落としてもらえます。

ところが、以前に消費者金融で、返済を延滞したことを思い出しました。その時は、自宅に催促の電話がかかってきて、勤め先にも電話が来ました。請求書も届きました。苦労して、何とか返し終わりました。そういう過去があると、どこかで知られて、クレジットカードは作れなくなってしまうのでしょうか。

インターネットで調べてみました。消費者金融では、利用者は借入を申しこむ時に、その会社の会員になります。借入の契約をして、キャッシングカードを受け取ると、会員規約を守ることになります。普通の利用者は、規約などあまり読みません。しかし、その中で、個人情報の取り扱いに同意しています。会社は、利用者の個人情報、契約内容、返済状況、取引事実などを、信用情報機関に送ります。信用情報機関は、その内容を数年間登録します。

他の消費者金融の会社も、同じことをしています。会社同士で、横のつながりができています。それぞれの会社は、利用者から借入の申込を受けると、信用情報機関にその人の情報を照会して、回答をもらいます。利用者の返済能力の調査のために、登録された内容を利用します。

借入の可否や、借入の金額について審査が行われます。借入の可否については、利用者が、他の会社から借りて、返済金を延滞していると分かったとします。その場合、その会社から借りようとしても、うまくいきません。借入額についても、まず、その会社での借入の限度額が審査されます。その後、他の会社を含めた借入の限度額が審査されます。返済の見込みがないと判断されれば、貸付は見送られるでしょう。

この女性の場合は、クレジットカードは、一定期間をおいてから、申込を行った方が良さそうです。この人は、カードを持つと、つい買いすぎてしまいます。思わず衝動買いしてしまう癖が、昔からあります。職業生活や人間関係でたまったストレスを解消しようとするのかもしれません。お金の前に心を、しっかりと管理する方が先かもしれないと、近頃考えています。できれば貯金する。無駄遣いしない。借金もしない。少し我慢する方が、自分にはいいかもしれない。この人は、前向きに考えることにしました。